top of page
名称未設定のデザイン (10).png

Special conversation

トップアスリート 田中希実選手

CONCEPT

最高の身体を引き出します

RADY functional GYM・ロゴ

×

しばはら整形外科スポーツ関節クリニック・ロゴ

本日はトップリアスリートであり、当クリニックのシンボルアスリートである田中希実選手に色々とお話をしてみたいと思います。

田中さん、院長先生、本日はどうぞよろしくお願いします。

IMG_7109.JPG

自分で怪我をしないように普段、予防で気をつけていることはありますか?

そんなに練習量自体は他の実業団の選手と比べたら半分以下ぐらいの練習なので、意外とレースでしか最大出力は出さないようにしていたり、質はスピードレースも高いですけど、要はそこまで多くはないので蓄積的な疲労がないっていうことがまず一つと、あとはちょっとした違和感でもコーチにすぐに伝えたり、高校の時くらいから自分でもケアしたり、自分の体のことは自分が一番ちゃんと理解できてるかなっていうところがあるので、その感覚をしっかりコーチに伝えて練習を調整したりというところがポイントかなと思います。

故障の経験はありますか?

故障の経験はほとんどなくてですね、中学生の時に普通に転んで怪我したことが1回と、数年前にちょっとだけ恥骨のところに違和感が出て、思い切って走れないみたいな期間はあったんですけど、全く走れなくって一ヶ月以上休みみたいなことはほぼなく継続的に練習ができていますね。ただ、治る見込みっていうのがやっぱりわからないんで、その時はすごく怖かったですし、デリケートな部分でもあるので思い切って走れないっていうだけでもちょっとなんか治るのかなとか、そこから大きな故障につながったらどうしようというふうな不安は思いました。

思い切って走れなかった時に支えになったとことはありますか?

その時も合宿の帯同してくださってたトレーナーさんや体幹の部分のトレーナーさんとケアの部分のトレーナーさんと両方の観点から話し合いながら、 体に関してアドバイスをくださったり、そこで私の中でしっくりした部分を取り入れたりという部分で寄り添ってもらってたなっていうのはすごく思います。コーチである父もその時は、無理に走らせようっていうよりは、とにかく違和感がなくなるまで様子を見つつっていうような練習に変えてくれてたので、そこで最小限のところで抑えられたのかなと思います。

名称未設定のデザイン (11).png

気持ちの切り替えする時に意識していることとかありますか?

私の場合、なかなか切り替えがつかない性格なんです。ただ文章を書いたりするのは得意なので、自分の中でもモヤモヤがあることはずっと文章に起こして、実のところ自分がどう感じているのかっていうのをちゃんと整理するようにしてて、結果的に気持ちが切り替わるかはわからないんですけど、自分で自分のことを理解するということをまず最初に心がけるようにしています。

怪我して前向きになれない青少年が来られるんですが何かメッセージがあればお願いします。

やっぱり若い方で怪我されたら、どうしても後ろ向きな気持ちになってしまうし、私も怪我がなくてもそういう気持ちにはすごく落ちるので、でもとにかくまずやってみるっていうことを大事にする気持ちを持っていただきたいです。

先ほども文章で自分は理解する話があったんですけど、自分がやりたいことを明確にしていくことが大事かなと思っていて、何か目標のために自分を変えないといけないみたいな自己啓発的な部分で考え出したらちょっとしんどくなってしまうんですけど、何のための目標なのかが明確になっていてその目標に向かっているのが自分自身であり、それが自分の本当に本心がやりたいことでありっていう確認さえできればブレないし、後ろ向きな気持ちになっていてもまずはやってみようという事ができたり、どうしても後ろ向きな気持ちを引きずってても、まずやってみる自分をちゃんと褒められたり、認められるようになるかなと思います。

走る時に記録を狙うべきなのか?自然体でいくのか?

結構そこも確かに迷う部分で、本当にありのままの自分でぶつかっていく時っていうのも大事だったり、逆にそれこそ自信がなくても何が何でもできるって信じ込んでいくっていうことも大事だったり、それは時と場合によってあるんですけど、そういう自分のフィーリングっていうのは大事にしています。

名称未設定のデザイン (6).png

ゾーンという感覚みたいに自分が特別な集中の状態に入った瞬間の経験ありますか?

東京オリンピックの時は1500mで4分切った時などはゾーンに近かったんじゃないかなと思ってて、もちろんそのキツさは感じるんですけど本当に準決勝で初めて4分切った時に関しては、キツイよりとにかく最後まで駆け抜けるっていうことに集中できていたのでそれはかなりゾーンに近かったんじゃないかなと思います。

自己との対話について不安やプレッシャーとどう向き合っていますか?

やっぱレース前、宿舎で部屋に一人でいる時は、思ったことを一人で口に出したりとかしています。ただそれで実際に前向きになっているかはわからないですが思わず出てしまっています。

田中さんに憧れていつか自分も誰かに感動を与えるような存在になりたいと願っている若い選手たちに一言、お願いできますか?

私自身も今自分がこんな世界で走ることが出来ているとは思わなかったのででも本当にその時その時に自分に正直でやってきたからこそ今があるんだと思います。だからまず目標をというよりは、その時の自分がやりたいことを正直に大事にしてほしいなっていうのは思っています。

名称未設定のデザイン (7).png

ありがとうございます。今日の話はスポーツに限らず自分の限界に臨む人全てに広がったと思います。田中さんの話を伺って強く感じたのは、走ることで誰かの心を動かすという点で私たち医療の現場や努力の仕事も実は通じる部分があるんだと思うんですけども、誰かのために何かを届けたいという気持ち、それが走るという行為を通じて伝わってくるような話でした。田中さんの言葉はすごく力強くて、まさに悩んでいる方の心に響くような感じです。本当に今日はどうもありがとうございました。

bottom of page